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土壌環境調査について

土壌汚染対策法とは?

 

「土壌汚染」とは

近年、工場・各種事業所跡地等の再開発に伴って、「土壌汚染」が明らかになるケースが増加しています。

土壌汚染」とは、工場からの排水等の漏洩や不法投棄等、事故や不適切な処理により、有害物質が誤って土壌中に排出され、蓄積されている状態のことです。

通常、有害物質のうち、「重金属等」や「農薬等」は、「土に蓄積する傾向が高い」ため、地表面付近や汚染源の近くに溜まっていることが多いのですが、「揮発性有機化合物」は、「粘性が小さい」、「比重が水よりも重く、水にも溶けにくい」といった特性のため、地下深くまで浸透しやすい物質で、土壌を汚染してしまうと、地下水も同時に汚染してしまうため、思っている以上の汚染範囲が拡大していることがあります。

環境調査について

また、「土壌汚染」は、さまざまな経路(直接摂取*1・間接摂取*2)で人の健康等に影響を及ぼすおそれがあります。

直接摂取*1:土壌の飛散・流出、土壌への接触、揮発物質の揮散
間接摂取*2:有害物質により汚染された地下水の飲用供用

 

「土壌汚染対策法」とは

土壌汚染に伴って発生する健康被害」だけではなく、「土地取引への影響」からも「土壌汚染」に対する関心が高まっていましたが、これまでは、土壌汚染対策に関する法制度はなく、各自治体レベルでの条例・指針・指導要綱等による規制しかありませんでした。

汚染の状況の把握に関する措置、及びその汚染による人の健康に係る被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図り、もって国民の健康を保護する」ことを目的として、土壌汚染対策法が平成15年2月15日に施行されました。

環境調査について

この法律では、ある特定の契機で土壌汚染調査(土壌汚染状況調査・措置法決定のための調査)を行い汚染が発見された場合は、都道府県知事の判断により、汚染の除去等の措置を行い、人に健康被害が生じるのを防止することが定められています。

現在、特定有害物質には26物質*3が定められており、健康被害は、土壌の直接摂取によるものと地下水汚染経由によるもの(間接摂取)を考慮した汚染判断の基準値(指定基準値)*4が定められています。

*3
―土壌汚染対策法で定める有害物質―
第一種特定有害物質
四塩化炭素、1.2-ジクロロエタン、1.1-ジクロロエチレン、シス-1.2-ジクロロエチレン(揮発性有機化合物)1.3-ジクロロプロペン、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、1.1.1-トリクロロレチレン、1.1.2-トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ベンゼン (11物質)

第二種特定有害物質
カドミウム、六価クロム、シアン、水銀、アルキル水銀、セレン、鉛、砒素、ふっ素(重金属等) ほう素 (10物質)

第三種特定有害物質
シマジン、チオベンカルブ、チウラム、PCB、有機りん化合物(5物質)(農薬等)

 

 

土壌汚染対策法の図解

 

 

環境保全、土壌・地下水汚染に関する法体系

環境基本法 環境基準 大気の汚染に係る
水質の汚濁に係る
土壌の汚染に係る
地下水の水質汚濁に係る
騒音に係る
影響評価 環境影響評価法
規則措置 公害防止のための排出規制 大気汚染防止法
水質汚濁防止法
悪臭防止法
騒音規正法
振動規正法
農用地の土壌の汚染防止に関する法律
ダイオキシン類対策特別措置法
公害防止のための土地利用・施設設置規制 都市計画法
工場立地法
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
自然保護のための面的な行為規制 自然環境保全法
自然公園法
都市緑地保全法
自然保護のための個別の自然物の保護規制 絶滅の恐れのある野生動植物の種に関する法律
文化財保護法
温泉法
公害防止と自然保護のための複合規制 瀬戸内海環境保全特別措置法
容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律(容器包装リサイクル法)
海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律
環境影響評価法
公害防止のための費用負担 公害防止事業費事業者負担法
公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律
事業者責任 特定工場における公害防止組織の整備に関する法律
特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)
土壌汚染対策法 土壌汚染対策法
指針類 土壌・地下水に汚染に係る調査・対策指針及び運用基準(土壌汚染対策法の施工により廃止)
条例・指導要綱 地方公共団体が制定したものが多岐ある

※主な法律・基準類。道路交通法・民法などは除く。

地下水環境基準

カドミウム:0.01mg/リットル以下
全シアン:検出されないこと
鉛:0.01mg/リットル以下
六価クロム:0.05mg/リットル以下
砒素:0.01mg/リットル以下
総水銀:0.005mg/リットル以下
アルキル水銀:検出されないこと
PCB:検出されないこと
ジクロロメタン:0.02mg/リットル以下
四塩化炭素:0.002mg/リットル以下
1,2-ジクロロエタン:0.004mg/リットル以下
1,1-ジクロロエチレン:0.02mg/リットル以下
シス-1,2-ジクロロエチレン:0.04mg/リットル以下
1,1,1-トリクロエタン:1mg/リットル以下
1,1,2-トリクロロエタン:0.006mg/リットル以下
トリクロロエチレン:0.03mg/リットル以下
テトラクロロエチレン:0.01mg/リットル以下
1,3-ジクロロブロベン:0.002mg/リットル以下
チウラム:0.006mg/リットル以下
シマジン:0.003mg/リットル以下
チオベンカルブ:0.02mg/リットル以下
ベンゼン:0.01mg/リットル以下
セレン:0.01mg/リットル以下
硝酸性窒素および亜硝酸性窒素:10mg/リットル以下
フッ素:0.8mg/リットル以下
ホウ素:;1mg/リットル以下
(上記のデータは1999年2月22日環境省告示16号より抜粋しています)

 

 

「土壌汚染状況調査」とは

1) どんな土地が調査対象となるの?

使用が廃止された有害物質使用特定施設に係る工場又は事業場であった土地
→ この土地の調査を第3条調査といいます。

都道府県知事が土壌汚染によりひとの健康被害が生ずるおそれがあると判断した土地
→ この土地の調査を第4条調査といいます。

土壌汚染対策法」で義務付けられているのは、上記の条件にあてはまる土地だけです。

しかし、土壌の汚染状況を調査する場合には、土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査が一般的になってきていること、万が一汚染が発見された場合に既存の調査結果を無駄なく活用し次の対応が取りやすいことからも土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査を実施することをおすすめします。

環境調査について

2) 誰が調査するの?

土地の所有者等が環境大臣の指定を受けた機関(指定調査機関)に土地の土壌汚染の状況を調査させて、その結果を都道府県知事に報告することが義務付けられています。
当社、ジオ・フロント株式会社は、指定調査機関として環境省の指定を受けておりますので、土壌汚染対策法に基づく土壌汚染状況調査が実施可能です。(指定番号:環2004−1−83)

3) どんな調査が必要なの?

汚染状況の推測→
土地の利用履歴、有害物質の使用・処理・製造等の状況に関する情報を収集し、土壌試料採取地点の選定に役立てます。

土壌試料採取地点の選定→
第3条調査の場合は、試料等調査結果から、土壌汚染のおそれの度合いに応じて、以下の3区分に分類し、土壌試料採取地点を選定します。

第4条調査の場合は、都道府県知事が図面により、土壌資料採取地点を指示してきます。

環境調査について

(1)土壌汚染が存在するおそれがあると認められる土地:100uに1地点(個別採取)
特定有害物質使用施設及び関連施設(処理施設・保管庫)のある土地、同施設からの配管・排水管等が埋設されている土地。

(2)土壌汚染が存在するおそれが少ないと認められる土地:900uに1地点
(最大で5地点均等混合法)

事務所等で特定有害物質の使用は行っていないが、特定有害物質使用施設及び関連施設等の敷地からその用途が完全に独立しているとはいえない土地。

(3)土壌汚染が存在するおそれがないと認められる土地:土壌試料採取不要
体育館等従業員の福利厚生目的や事業目的の達成以外のために利用している土地
特定有害物質濃度の測定(対象となる特定有害物質)

第3条調査の場合→
工場又は事業場で使用していた特定有害物質。
(第一種特定有害物質:揮発性有機化合物については、その分解生成物の測定も行う)
第4条調査の場合→
汚染のおそれがあると都道府県知事が判断した物質。

 

 

特定有害物質の測定方法

特定有害物質濃度の測定

特定有害物質の種類に応じて定められた方法により測定します。

第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)
→土壌ガス調査:PID分析
(地下水が存在し、土壌ガス調査が困難な場合は、地下水の調査を実施:公定法)
土壌溶出量調査(土壌ガス調査で特定有害物質が検出された場合に実施)

第二種特定有害物質(重金属等)
→土壌含有量調査
土壌溶出量調査

第三種特定有害物質(農薬等)
→土壌溶出量調査
評価(指定基準値との比較)

環境調査について

測定結果を指定基準値*4と比較し、指定基準値*4に適合しない場合は土壌汚染があるとみなされます。

指定基準値*4: 環境省が特定有害物質の種類と分析方法に応じて、汚染の有無を判断する基準値です。

 

 

※「土壌汚染」は、大気汚染水の汚染に比べると、特定有害物質が移動しにくく、長期間に亘って汚染が続くケースが多いのが特徴です。
また、汚染の状況が目に見えない等、気づかないうちに土壌が汚染されている可能性もあります。

第一種特定有機化合物(揮発性有機化合物)のように、地下深くまで浸透した水物質により土壌が汚染されてしまうと、地下水まで汚染し、汚染が思いもよらないほど拡大してしまっているケースもあります。
ぜひ、この機会に、「土壌汚染状況調査」を行ってみてはいかがでしょうか。
お問い合わせは、お気軽に、ジオ・フロント株式会社までどうぞ…